大阪都構想や大阪の経済や歴史、成り立ちについて勉強したい人って結構いると思います。
しかし、ネット上の情報はどこも大体同じで、より深い情報はなかなか掴むことができません。
本であれば分かりやすく体系的にまとめられているものが数多くありますので、私が読んできた本を紹介しようと思います。
① 政令指定都市 百万都市から都構想へ
小中学生の頃に名称だけは学習した「政令指定都市」。何となく格が高い市とは分かるが、その正確な意味を把握している人は少ないと思う。
戦後、巨大都市だった大阪市には2つの方向性があった。一つは東京都のように「特別区」になること。もう一つは都道府県から独立した「特別市」になること。
大阪市がどちらを目指すかをめぐって大阪府と対立し、1956年、結局はその間をとって「政令指定都市」制度ができた。政令指定都市とはザックリいえば、都道府県から半独立した中途半端な市だと言える。
それ以降、60年以上前にできた妥協の産物である政令指定都市制度はそのまま残り、大阪では二重行政(二元行政)といった問題が起きてきた。
大阪都構想は大阪市と大阪府の関係を整理するものだ。都構想を理解するために必須の1冊だと思う。
②大阪ーー大都市は国家を超えるか
大阪は日本の大都市として東京とは違った「何か」を期待されているという大阪への期待から本書は始まる。
この点は私も同意で、日本経済の長期低迷は大阪の衰退と時期を同じにしている。大都市は東京だけでは面白くない。やはり大阪をはじめとする地方の都市が頑張らないといけない。
戦前は関市長の下で御堂筋の建設など、大阪市を核として大阪は発展してきたが、戦後は都市圏が市街を越えて広がり、府と対立する場面もあった。
それらを踏まえつつ、大阪都構想について、学者の立場から中立的に説明されている。
個人的には①と②は都構想の背景を理解するには必読だと思う。
③大阪堂島米市場 江戸幕府VS市場経済
内容は経済のことだけあって少し難しく、新書のレベルを超えて分厚いボリュームとなっている。
大阪の堂島は世界初の先物市場を生み出したことで有名だが、当時の大坂がいかに経済の先端をつぱしっていたかを知れる。
その他にも面白い本が多数あるので、後々紹介していきます。