府大と市大が合併した「公立大学法人大阪」は今後どうなるか?

2019年4月に大阪府立大学(府大)と大阪市立大学(市大)が統合してできた公立大学法人大阪。

統合によって学生数は首都大学東京を抜いて、公立大学では全国トップとなっている。

現在はまだそれぞれ府大と市大の名前は残っているが、2022年度(令和4年度)ごろには大学名を含めて完全統合をする予定だ。

 

新キャンパスは大阪城横の森ノ宮になる予定で、今後さらに進んでいくであろう都心回帰を狙ってのことだ。

少子化で学生人口が減少していく中、効率化や競争力アップのため大学を統合するのは合理的である。

確かに府大や市立出身者にとっては母校の名前が失われることを意味するが、時代の流れに合わせることは仕方ないことだし、そもそも大学自体は存続するので、受け入れられると思う。

 

将来的に大阪都構想が実現すれば、”公立大学”ではなく”都立大学”つまり大阪都立大学に名称が変更されるだろう。

現在のように大阪維新が政権を担い続けることや大阪都構想への賛成割合が増加傾向にあることを考えれば、一旦名称変更は保留にして”公立大学”という名称にしておいたのは正解かもしれない。

 

今後どうなっていくだろうか

大阪府立大学と大阪市立大学、そして統合後の公立大学法人大阪(大阪都立大学)はどのような方向で進んでいくのだろうか?

従来通り、一地方である大阪の普通の公立大学として経営を進めたとしても、関西圏は人口が多いので、それなりに学生は集まるし経営は維持できると思う。

 

ただそれでは多額の税金を投入する価値はないし、企業や自治体と近い都市型大学という強みを全く活かせていないことになる。

現在の大阪府はかなり情報公開が進んでおり、かつHPにアップされる資料の質も高い。

大阪府では現在、副首都推進本部という大阪の副首都化を進める組織を立ち上げており、その「第10回」で大学について議論がされている。

 

新しく付け加えられる方向性はザックリいえば以下の2点だ。

★新しい機能

①都市型シンクタンク機能

②技術インキュベーション機能

難しく書いたが、都市型シンクタンクは大阪が抱える都市問題(西成の生活保護や高齢化など)を、学生の提案や活動と連携して解決していこうというものだ。

一方、技術インキュベーション機能も同様で、企業との共同研究をさらに進め、イノベーションを生み、それを大阪全体に還元していこうという考えだ。

 

引用元:資料4-1新たな公立大学としての2つの機能・戦略領域(報告書)

詳しい資料は第10回副首都推進本部の上の資料(4-1)にある。

今後さらに加筆していく予定です。以上です。

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