少し前に下のようなツイートをした。
【独断と偏見による都市の将来性ランキング】
◎:大阪、福岡
○:東京
△:名古屋→大阪はこれまでが悪すぎた。福岡は人口増加や再開発など。東京はこれ以上伸ばすのが大変。名古屋は主力の自動車産業の将来性がかなり不安。
— 大阪の未来構想 (@osaka2theworld) November 3, 2019
今回の記事ではその内容をササッと説明しようと思う。30分ぐらいで書いたので誤字脱字があるかもしれない(笑)
大阪:◎
インバウンドでごった返す難波のひっかけ橋
端的にこれまでが悪すぎた(笑)
大企業の東京流出が続き、生活保護者数は増加を続け、あいりん地区(西成釜ヶ崎) にはホームレスが溢れていた。
データを挙げようと思ったが、誰もが共感できることなのであえて挙げないことにした(笑)。気になる人は各自ネットなどで調べてほしい。
しかしアベノミクスで国内景気が持ち返して以降、大阪は好景気が続いている。
特に橋下府政下で進んだ関空改革で関空の離発着料が大幅に下がり、LCCが就航するようになった。それを機に外国人観光客は増加を続けており、当時300万人程度だったのが2018年では1140万人にまで増加している。
11月オープン予定のホテル阪急レスパイア
梅田や御堂筋、難波など大阪各地ではインバウンド需要を見越してホテルの建設ラッシュだ。また、タワーマンションや単身者向けマンションも都心部に建設され、郊外から人が集まり始めている。
これまでが悪すぎたので、これからは良くなるしかない。その意味で◎。
福岡:◎
人気観光スポットである太宰府天満宮
福岡は全国の政令市の中でも珍しく人口が増え続けている都市である。
単純に域内総生産が増える点でも将来性は高い。
また現在の高島宗一郎市長がやる気のある人で、IT企業の誘致を進めている。その結果、ラインなど国内のIT企業が拠点を置くようになった。
IT企業のスタートアップ支援にも積極的で、小学校を改装した「Fukuoka Growth Next」が2017年オープンした。
その他、天神ビッグバンや博多コネクテッドなど、古くなったビルの取り壊しと新型ビルの建造を進めており、ビルが出来上がって以降、じわじわと効果が波及していくだろう。
将来性は十分ある。
東京:○
スクランブルスクエアなど新ビルが立ち並ぶ渋谷
東京はダメになることはないが、これ以上伸ばすのは大変だという点で○。
そもそも人口が増えているにもかかわらず、インバウンド者数も急増しており、あらゆるインフラが一杯一杯だ。
電車はどこもパンパン・・・
人口が増えることは、域内総生産であるGDP(GRP)には貢献しているかもしれないが、満員電車によるストレスや高止まりする家賃・物価などが生産性や生活水準、生活満足度を押し下げている。
いかに無駄な人を減らしてダイエットできるか否かが今後の東京にとっては重要な気がする。
名古屋:△
高層ビルが立ち並ぶ名古屋駅前
名古屋を中心とした愛知県が主力としているのは自動車産業だ。
出典:あいちの概要
製造品の出荷額で見れば二位の神奈川や三位の大阪を抑えて圧倒的である。総額は46兆9,681億円。
出典:同上
こちらは平成29年の業種別製造品出荷額(左側)である。
輸送用機械(≒自動車)が56.4%となっており、全体の半分を超えている。
つまり、愛知県にとって自動車(≒トヨタ)産業は基幹産業ということになるだろう。
一般に自動車産業は部品が多く必要なため、関連産業のすそ野が幅広い。もちろんそれに伴って働き手も多く必要だ。
愛知県が現在人口増加を続けているのも、工場労働者をはじめとする若年労働者の受け皿になっているからである。
しかしトヨタをはじめとする自動車産業の将来性はかなり危うい。
・電気自動車⇒これが主流になればトヨタは負ける可能性あり。また、部品点数が少ないので、豊田周辺に立地する中小の部品・ネジ工場は大打撃&閉鎖の可能性高い。
・MaaS⇒一人一台から数人で一台を共有する時代に。販売台数が激減。もちろんトヨタは打撃。
とりあえず要点をまとめたが、電気自動車やMaaSが普及する将来を考えれば、トヨタを頂点として多数の下請け中小企業が立地する今の愛知の産業構造が持つとは思えない。
また、魅力的な観光資源が多い大阪と違って、愛知県は工業都市一本で生きてきたため、観光地としての魅力に乏しい。
大阪や東京はインバウンドで沸いているのに、名古屋はそれほどでもないのはその影響もあるだろう。
確かにジブリランドを誘致するなど、脱工業都市のための努力はかなりしている。
しかし、この状況は1960年代の大阪と似ており、産業構造の転換をうまくできなければ、これからの名古屋は”失われた50年”を経験した大阪と近いことになる。
自動車産業の将来性や観光業の不人気を考慮すると△。
将来性があるとしたら、中央リニアができる名古屋駅周辺だけだと思われる。
【追記】その他意見
「高層ビルとは男根主義」
ある都市学者の言葉ですが、まさにそう思います。高層ビル建設が盛んでビル街の規模がデカい都市こそ”精力”があって成長力も大きく将来有望だと感じます。 https://t.co/YqGHb0M2bk
— 東郷町の都市ヲタ (@105residents) November 9, 2019
男根主義かどうかは分かりません(笑)想像にお任せします。
うーん…東京はなんだかんだ一極集中加速させるくらいに品川田町や沿岸部で再開発してるし名古屋も愛知自体がリーマンの影響で二次産業への脱却をはかり割合下がってるし名古屋はそもそも二次産業10%以下で電子機器食料品の割合が高く輸送機器の割合低いからそこまで悲観する程でもないかと思う https://t.co/gTxqeJ91hf
— たまご (@dragos_tamago) November 9, 2019
東京はこれまでもそれなりに成長してきましたし、従来通りのペースで成長するでしょう。その意味で○。
名古屋市の産業構造自体は工業依存ではないが、名古屋都市圏の経済力のバックボーンに自動車産業が存在しているのは明らか。愛知の工業がダメージを受ければ、名古屋都市圏にも少なからず影響が出てくるでしょう。
・愛知の航空機産業
一応次の高付加価値産業として航空機産業の立地を進めてますけどね
— マリモちゃん (@marimo_politic) November 10, 2019
鋭い指摘。愛知県は戦前から航空機産業が強い地域です。航空機産業は自動車以上に部品点数が多く、関連産業への波及効果が広い(自動車:3万点ほど、航空機:300~400万点ほど)。
航空機市場がどれだけ広がるかやその市場で日本の航空機産業がどれだけ食い込めるか否かが重要になってくる。
※ツイッターの利用規則に基づいて引用しております。
コメント
名古屋は侮れませんよ〜。我々関西人もお世話になったあの信長秀吉も名古屋です。(家康とかいうクズは三河)
福岡も市長さん素晴らしいですね。大阪も含めこれらの都市が○以上となると△なのは意外に東京かも知れない…