【大阪都構想】三重行政と批判される”一部事務組合”。実際どうなん?

 

大阪都構想の設計図によると、大阪市は特別区4区に再編され、一部の職員は大阪府に移管される。

新しく設置される組織は特別区の4区だけだと思われがちだが、それ以外にも一部事務組合という公的な組織が作られる。

 

都構想推進派は一部事務組合について「必要な措置だ」と主張するし、反対派は「一部事務組合によって大阪は三重行政となり、本末転倒だ」と主張する。

 

引用元:小西ただかず氏ツイッター画像

上の画像が主に都構想に批判的な人が使用する一部事務組合を説明する資料だ。

都構想が実現すれば大阪府と特別区(旧大阪市)との間に一部事務組合ができて、三重行政になるというのだ。

 

一部事務組合とは

筆者は大阪都構想に賛成であり、その立場から事務組合について説明する。

反対派の意見と比較し、ご自身でどうなのか判断してほしい。

 

一般に、一部事務組合が設置される理由は、事務作業を効率よく進めるためだ。

例えば戸籍台帳の情報やマイナンバーの管理をするとする。4つの特別区がそれぞれ別でシステムを購入し、セキュリティ対策に大金を費やし、別で管理運用していては、無駄にお金がかかることはスグに想像できる。

それよりも特別区4区が同じシステムを運用し、一緒にセキュリティを行った方が安くつくだろう。

 

その他にも、特別区間の平等性を考慮した理由などがあるが、基本的には一部事務組合は特別区でやるよりまとめてやった方がメリットが大きい場合にしか用いられない。

 

さらに言えば、二重行政や三重行政は仕事内容が被って、効率よく行政サービスが行われない状況をいう。

過去の大阪は府と市が似たような仕事をしており、府と市の中央図書館がバラバラに建てられたりした。

一部事務組合の場合、特別区4区がするはずの仕事の中でも、まとめてやった方が圧倒的に効率性や利便性が良い仕事をやっており、仕事は重複しない。

だから組織は三重構造になるように見えるが、三重行政ではないと考えるのが自然である。

 

また、一部事務組合の職員数は他の特別区4区に比べて少ない。

 

職員数(予定) 割合
第一区 2400人 21.7%
第二区 2840人 25.7%
第三区 3160人 28.6%
第四区 2640人 23.9%
一部事務組合 320名 2.9%

各特別区と一部事務組合の職員数(予定)

上の表を見ればわかる通り、職員数全体11040人のうち、一部事務組合の職員数は320人(全体の2.9%)しかいない。

そもそもシステムを扱う組織であり、それほど人員は多いはずがない。

職員数でみても、三重行政といわれるほど酷いモノではないだろう。

 

ササっと軽く説明したが、今後必要があれば追記します。

コメント

  1. より:

    都構想反対派ってこういう2秒でバレる偏差値低いこじつけや嘘が多すぎる。もうちょっと中身のある批判を聞きたい。

  2. 小林卓也 より:

    これ人数比の話にすり替えてるけど、要はそれぞれの特区が市のときにもっていた介護保険事業はじめとした自治の主権を奪われるって話だろ。市のままだったらそんな三重行政挟まず、しかも独自にできるのに。完全に推進派のミスリードじゃん。推進派ってどんな汚い手でも使うから怖いわ~…案の定↑でもダマされてるアホおるし。なんでもありかよ

  3. q より:

    大阪市民は大阪府民でもあるんだから奪われるもクソもない。
    別にそれが兵庫や京都に行くわけではない。
    奪われるのは市役所の権限だけ。

  4. より:

    だからその一部事務組合は三重行政じゃないってw全然わかってないな…

    大阪市の梅田や難波は、位置的に大阪府でもあるよね?大阪府なのに、大阪市とかいう大阪府と同等の「権限と仕事内容」を持つ存在(政令市)がいる。これが二重行政。

    これが例えば吹田市や東大阪市なら政令市ではないので二重行政とは呼ばない。大阪府とは「権限と仕事内容」が違うから。例えば吹田市なら隣接する北摂地域の他の市と協力してやった方がいい仕事を、それをする組織Xをもう一個作ってそこに移す。組織の数が三つ(大阪府、X、吹田市)になっても三重行政にはならない。担当する仕事がそれぞれ別だからな。それと一緒。

  5. ハニー より:

    >これが二重行政。
    違うね。
    大阪市が府と同等の権限を持った時点で府は市にその業務を移管しなきゃいけなかったんだよ。
    大阪市は府内の他市の業務はできないんだから、府が市内に関する業務を行わなければいいだけの話。
    つまり二重行政なるものが本当にあって、かつそれが「無駄」であるのならそれを作っているのは一方的に府の方なんで、府が業務を移管して施設を市外に移転させたり廃止するだけのこと。

    あと現状本当に二重行政があるのだとしたら、特別区との関係でも発生する。
    なんせ特別区区議会と区長は公選制なんだから。
    ローカルで一極集中して他党が一区抑える可能性とか考えないの?
    それこそ大阪会議で維新が取った戦術とられる可能性があるけど。

    現状市外のことに口出せない市との間で「広域行政」「二重行政」と言って問題になってるんだから、特別区でも同じようになる未来しか見えない。

  6. より:

    > 大阪市は府内の他市の業務はできないんだから、府が市内に関する業務を行わなければいいだけの話。
    >つまり二重行政なるものが本当にあって、かつそれが「無駄」であるのならそれを作っているのは一方的に府の方なんで、府が業務を移管して施設を市外に移転させたり廃止するだけのこと。

    それはその通り。でも実際に大阪の場合は大阪市(と堺市)が中心部を占めている。市域と府域で別の行政をやるのは非効率。よって政令市なんてものは廃止すべき。

    > あと現状本当に二重行政があるのだとしたら、特別区との関係でも発生する。
    >なんせ特別区区議会と区長は公選制なんだから。
    >ローカルで一極集中して他党が一区抑える可能性とか考えないの?

    ??公選制だから二重行政になるという理屈がさっぱりわからんけど?
    吹田市や東大阪市と大阪府では二重行政なんて発生してない。東京特別区と東京都でも発生してない。反対派って全然わかってないやつばっかりだなw

  7. より:

    例えば神奈川県なら
    西← ○ △▼▲ →東
    △横浜 ▼相模原 ▲川崎 ◯神奈川県下の各市
    の形だからそんなにデメリットは大きくない(メリットもないけど。神奈川県知事は「神奈川独立国構想」とか言ってるけど。)

    でも大阪の場合は
    北← ◯ △▽ ◯ →南
    △大阪市 ▽堺市 ◯大阪府下の各市
    という形で△▽を避けて◯を管理するのは非効率。