民営化後の大阪メトロが凄まじく暴れている話(2019年4月中期経営計画より)

経済

 

こんにちは。

昨年2018年4月1日に大阪市営交通局から大阪市高速電気軌道株式会社(Osaka Metro)として民営化した大阪メトロ。

地下駅のホームを改装するとして発表した計画で、一部の駅の趣味が悪すぎるなどと批判を浴びる一方、増益に成功するなど民営化の効果も感じられます。

昨日、大阪メトロは大阪万博の開催決定を受けて修正した中期経営計画を発表しました。その内容を一部抜粋してお伝えします。

 

中期経営計画のポイント

① 2025年度までに全駅でホームドアを設置する

画像引用:中期経営計画(Osaka Metro)

大阪メトロは全駅で133駅あります。現在ホーム柵を設置できているのはそのうちの40%です。

千日前線や長堀鶴見緑地線、今里筋線、南海ポートタウン線は既に全駅で設置済み。使用頻度が低いポンコツ路線にホームドアが先に設置されているというのがちょっと笑えます。

御堂筋線は2021年、中央線は万博を意識して2024年、四つ橋線と堺筋線、谷町線は2025年までに全駅設置を目指します。

 

② 中央線の自動運転

中央線に導入予定の新型車両。自動運転機能付き?

中央線には新型車両を20編成ほど導入する予定です。で、その中央線の一部区間(夢洲新駅~阿波座駅)で自動運転を行う予定です。

さきほど2024年度までにホームドア設置と説明しましたが、安全性が第一の自動運転をするためには必須なのでしょう。

 

③顔認証によるチケットレス

自動改札を通るにはきっぷやICカード(ICOCAやPiTaPa、Suicaなど)が普通ですが、大阪メトロはさらにその先のチケットレスまで進みそうです。

事前に顔写真を登録すれば、顔認証でホームに入れるようになり、今年2019年度から実証実験が始まります。

長期的には改札自体をなくすゲートレス化を考えているらしく、なかなか面白いですねw

 

因みに顔認証システムは地元企業であるパナソニックが得意な分野であり、ここにはその技術が使われるのかもしれません。

 

まだまだ課題山積

民営化元年である2018年度は昨年度に比べて売り上げが40億円アップし、営業利益も52億円増加の386億円となりました。

幸先の良いスタートだといえますが、収益の大半が鉄道に偏っているという課題もあります。

 

画像引用:中期経営計画(Osaka Metro)

大阪メトロは不動産開発や小売業(リテール)、広告事業など鉄道以外の事業を成長させたいと考えています。

特に注力したいのは次世代都市生活創造産業。大阪市営地下鉄という堅苦しい会社からは死んでも出てこないフレーズ(笑)

さて、よりかみ砕いて分かりやすく言うなら、夢洲の開発や都市型のホテルなどです。都市型である分、収益性が高いです。

 

当ブログで使用したスライドは「Osaka Metro Group 2018-2025年度 中期経営計画(PDF)」から引用しました。

スライドの分かりやすさといいカタカナ多様の文章といい、民営化の影響を強く感じさせるものでした。大阪市営地下鉄がでじたるまーけちんぐぷらっとふぉーむなんて単語使うはずないですからね!(笑)

大阪市視点で見れば、地下鉄を市外に延伸しないのはごく当然だ

以上です。

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