梅田のビルの高さ制限(200m)の原因である伊丹空港
少し前に以下のようなツイートをした。
うめきた2期。伊丹空港の関係で高さ制限が約200mだ。
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賛否両論あるが、意外とこれがプラスに働くのでは?と最近思ってる。イメージ図ではそうでもないけど、実地を見て完成図を想像すると、ビル群の存在にかなりの圧迫感を感じる。それより「緑」のコンセプトをしっかり打ち出す方が面白い。
. pic.twitter.com/eMFeKG8nEC— 大阪の未来構想 (@osaka2theworld) August 10, 2019
再開発があちらこちらで進み、都市の活性化が期待されている大阪。
第1期のグランフロント大阪は2013年に開業し、JRの大阪ステーションシティとの相乗効果で大阪駅全体の人の流れが変わった。
そして今後の大阪の都市開発において、筆者が一番期待しているのがこのうめきた2期の開発だ。
引用元:大阪市におけるイノベーションを促進するまちづくり(大阪市資料)
上が2期のイメージ図だ。先行開業は2024年にされ、全面開業は2027年の予定だ。
人が一番集まる大阪駅前を全面みどり(都市公園)にしてしまうというかなり大胆な開発となっている。
梅田の高層ビルは200mの高さ制限がかかっている
一方、梅田は伊丹空港から直線距離にして10.4キロほどの場所にあり、航空法の関係からビルの高さに制限がある。
梅田周辺に例えばハルカスのような300m級の超高層ビルがない一つの理由は、この高さ制限による。
梅田周辺では、およそ海抜200m弱(190m)がビルの限界の高さになっている。
大阪を代表する都心の梅田のさらなる都市化を進めたい人々からは、梅田の航空法の”高さ200mくびき”を規制緩和で撤廃すべきだという意見が見られる。
実際、三菱地所やURが作成した上のイメージ図を見ると、中心部分の都市公園が広々しており、まだまだビルの高層化に余裕があるのでは?と思えてしまう。
現地から完成したうめきた2期を想像してみた
グランフロントから見たうめきた2期エリアの様子
うめきた2期エリアには、中央部分にスカイビルに続く通行路がある。
筆者はここを歩いてみて、グランフロント大阪の北南館と同じぐらいの高さのビルが建設された状況を想像してみた。
北側には高さ176mのタワーマンションと高さ150mのオフィスを含む複合施設ができる。
南側には高さ182mのオフィスビル、高さ185mのタワーマンションができる予定だ。
※ビルの高さなどは微修正される可能性あり。
若干タワーマンションが多く、逆にオフィスなどビジネスに関連する機能が弱い気がするが、グランフロント大阪開業当初のガラガラだったオフィスの惨状にビビったのだろう。
また、これから数年で梅田周辺にオフィスビルが一気に開業することを考えれば、妥当なところなのかもしれない。
ちょっと遠いが阪急中津駅前から撮ったうめきた
三菱地所が出したイメージ図は上からであり、実地に立ってみると、南北に180メートル前後のビル群が林立する状況には、かなり圧迫感があるように感じる。
うめきたの持つ強烈なコンセプトはあくまで都心の緑(都市公園)であり、この都心のオアシスがうめきた周辺の都市の魅力をアップさせる。
逆に都市公園の開放性を妨げるぐらい高いビル(300メートル級)が立ち並ぶと、みどりのコンセプトやそれによる都市競争力強化のどちらも中途半端になり、失敗する可能性すらある。
だから梅田にとってマイナスの影響が大きい200メートルの高さ制限が、今回はうめきた全体の都市の魅力をアップするのに貢献しているといえるかもしれない。
まあこれに関しては実際に街びらきしないと分からないことだが、これからのうめきたの発展に期待したいと思っている。
コメント
こんばんは。梅田にも是非300m以上・新大阪に200m以上の高層ビルと言いたいところですが、現状を考えると仕方がありませんね(新大阪は最高でも110m程度)。
梅田で190mならギリギリ分かる範囲ですね(流石に100m程度といった規制なら話にならん、といったところですが)。新大阪でも200mのビルを見たいのは山々ですが、最終経路上なので難しいでしょうね。天王寺でやっと300mが建てられる様になったくらいですから。他地域では福岡で規制緩和が行われています。
それなら仰せの通り、バランスのとれた、なおかつ先見性のある開発を行ってもらいたいですね(最後の一等地と呼ばれているところですから)。
理想はセントラルパークでしょうか。うめきたが大阪ビジネスパークと違うのは、交通至便という点ですね(現状に加え、なにわ筋線も造られていきます。現行の大阪-関空の60分強が国際空港として世界の中で特段遠いという訳ではありませんが、30分台にできるならするべきでしょう。今里筋線なんかより、もっと早くやってほしかった)。
いずれにせよ、最近の大阪は実感があるほど成長していますね。今後に期待したいですね。